住宅設備への考え方

2010年03月03日 | カテゴリー:

昨日ショールームに行っても思うことなのですが、本当に住宅設備のレベルが上がりました。とっても機能的でデザインも洗練されています。
それ自体はすごくいいことなのですが、ショールームにいくと展示しているものは標準からいくつものオプションをつけたのものばかりです。「一生に一度だから(本当???)」と夢を見せ、いくつものオプションをつけていく。出来上がったものは最新式で、素材感もデザインもよい、そして高額な設備!このことはビジネスとしては正しいかもしれません。でも、それって住まいづくりとして正しいの?と疑問に思うことがあります。もちろん、予算にかなりの余裕があればそれはそれでいいのでしょう。でも多くの場合、予算に余裕ががあるケースは稀で、総予算の中で設備に費用をかければ、そのほかの部分が削られることになります。
以前見たマンションでキッチンにものすごくお金をかけたお宅がありました。フルフラットの対面式ステンレスキッチンにミーレのIHコンロ、ビルトインの食洗機、背面収納も統一され電子レンジにオーブンが付いた超フルスペック。もちろん、価値観は人それそれですし、キッチンは美しいのは間違いありません。問題はバランスです。そう建築費におけるキッチンのウェイトが高すぎことです。この住宅の場合、(おそらく)コストダウンをするためにLDKのフロアは無垢材を使っているのに居室部分は突き板の床になっていました。床材の価格、手間の差を考えてもキッチンのほんの一部をダウングレードすれば床材を無垢材に統一できたはずです。

構造、断熱といった建築物としての基本部分は最重要なのは当然ですが、日常目に触れる仕上げの中で、私が第一に考えるのは床の素材、次に建具、壁・天井、最後に設備です。キッチンや浴室、トイレ等の設備機器は基本的な機能はすべて満たしていますし、ある価格帯になれば使い勝手や見栄えが大きく見劣りすることはありません。比較をすればほぼ上級グレードやオプションをつけたもののほうが使い勝手が良いし、きれいでカッコイイとは思います。
中でも一番コストかけがちですが、最もコストをかけてはいけないのが、キッチンだと思っています。でも、キッチンは毎日使うものです。食材を火を使い水を使い、湯気や油や煙が出つという過酷な条件の中で使うわけですから、きれいなままでいるわけがありません。キッチンは100万円のものを20年使うより、70万円のものを15年使ったほうがはるかにいいと思います。

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